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2025/01/16

第1種換気・第3種換気のメリット・デメリット

第1種換気・第3種換気のメリット・デメリット 画像

こんにちは。建築士の永岡です。

今日は、24時間換気システムについて書きたいと思います。

昔のように気密性が無く、スカスカの家なら勝手に自然換気できていましたが、気密性の高い家では換気についてもしっかり考えなくてはなりません。

コロナ以降は空気を介した感染症にみなさん敏感になりましたし、花粉症やシックハウス症候群の問題を抱えているご家族がいる場合、汚れた空気は入れ替え必須ですよね。

24時間換気のシステムには3つの方式があります。第1種換気方式・第2種換気方式・第3種換気方式です。

木造戸建て住宅では第2種換気方式を採用する事はほぼなく第1種換気又は第3種換気が採用される事がほとんどです。
 

<第一種換気>
機械で外気を取り入れて機械で排出する方法。給気・排気ともにファンなどの機械換気装置がとりついた方式です。
室内の空気を一定に保ちやすく、フィルターで花粉などを除去しやすいのでアレルギーの方にはおすすめです。
ただし、施工費もランニングコストも非常に多くかかるというデメリットがあり、正直なところ寒冷地などで24時間冷暖房を使用しているのでなければ元は取れないかもしれません。

メンテナンス面でもフィルターを洗ったり交換したりしなくてはならないので、ちょっと手間がかかることを導入前に認識しておいたほうが良いでしょう。


<第三種換気>
給気口は自然吸気。出口である排気口のみにファンなどの機械換気装置がとりついた方式です。
昔ながらの換気扇をイメージしてもらえたら、構造がわかりやすいかもしれません。
こちらは初期費用が第一種ほどではなく、メンテナンスも簡単。
ただ、熱交換がないので給気口から冬は冷たい外気・夏はギトギトに湿った暖かい空気が室内に流入してしまい

冷暖房負荷が増大してしまうデメリットも認識しておく必要があります。
また気密性が低い住宅では計画通りの換気が行われない事もデメリットの1つです。


エイト建築設計事務所では、メリット・デメリットを説明した上で

第1種換気なら三菱電機のロスナイ。(イニシャルコストは第3種ダクト式と同等。ただ見た目がちょっとダサイ・・・)

第1種のダクト式ですとローヤル電機のSE200R(イニシャルコスト大)

第3種のダクト式ですと日本住環境のルフロ400(イニシャルコスト・ランニングコスト共、比較的安価。採用率NO1)

を使用する事が多いです。

施工事例のページでご紹介している広川町のお宅(リンク)では、性能向上リノベデザインアワード2023(リンク)で「最多一般得票賞」を受賞しました。

全館空調(床下AC・小屋裏AC採用、24時間換気は第1種換気システム 三菱ロスナイ使用)

弊社では、建築基準法で定められている計算式による必要換気量はもちろん

CO2希釈からみた必要換気量も考慮しています。


ここでやはりお伝えしたいのは、効率的・計画的な24時間換気を実現するには、大前提として最低限の気密性(最低限C値1.0以下、理想はC値0.5前後)

は必要となってきます。

どんなシステムにもメリットデメリットはありますが、高気密・高断熱の家なら換気システムもきちんと機能して快適な部屋を保てます。


最後は換気の話に関連して気密の話になってしまいましたが、どちらも目に見えない部分だからこそ、理屈を知りながらしっかりと環境作りをしていく必要があります。

新築・リノベーションともに、換気も気密も最高の家作りをしましょう!

次回は、結露について書けたらと思います。


エイト建築設計事務所の取り組みについては、こちらでもご覧いただけます。
「高断熱・高気密化」
https://www.eight-sekkei.com/performance
 

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